07754 jpegを保存していた理由とraw現像不要な理由
No. 07754, by shio / 塩澤一洋 https://flic.kr/p/2rhJiaM https://staging-jubilee.flickr.com/65535/54666928139_f2f17b7e1c_3k.jpg
どうしてShio先生がrawに加えてjpegも保存するのか、最近考えていたところだったので大変ありがたい記事でした!
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ありがたい問いです。
なぜrawに加えてjpegも保存していたのか。その理由は明確。
1. メーカーへのリスペクト:jpegに現れているカメラメーカーの思想に対するリスペクト、敬意
2.カメラの自己完結性: カメラ自体が生成したjpegをいつでも出せる用意
3. 保険:すべてのカメラで256GBのSDカードを使っていて容量が潤沢なので保存できるものはすべて保存するという保険
最も重要なのは1。メーカーさんの思想を尊重したい。そのため、jpegがメイン、rawがサブと考えていました。元々、jpegしか保存できない時代からデジタルカメラを使ってきたという経緯もあってそう感じているのだと思います。
でも現実にshio.iconの作業工程を振り返ると、使っているのはほぼ100%、rawのみ。いつの頃からかrawがメインになっていたのです。それでもメーカーさんの思想は尊重したいからjpegの保存を続けてきました。
画質、像質に対するメーカーの設計思想は、まずセンサーのベースISO感度に現れます。
RICOH GR III、GR IIIxはISO 100
SIGMA fp:ISO 100 と ISO 640のデュアル
SIGMA fp L:ISO 100 と ISO 400のデュアル
Sigma BF:ISO 320
次に、センサーから取得した広大な情報量を持つrawデータからどのような要素を抽出して(しないで)最終的な画像に仕上げるか。これがjpeg画像に現れます。その際、そのカメラに個性を与えるのが画像設定。写真に「味付け」します。エフェクト、イメージコントロール、画像設定、カラーモード、クリエイティブフィルター、フィルムシミュレーションなどメーカーごとに呼称が異なり、各社その作り込みに相当力を注いでいることでしょう。
shio.iconの場合、GR III、IIIxでは独自の設定で撮影していますし、SIGMA fpやSigma BFではスタンダードを使うことが多い。とはいえ、そのような設定はjpegファイルに反映され、rawファイルには反映されない。撮影後、raw+jpegで撮影したすべての写真をMacに取り込み、rawのみ使う。撮影時の「味付け」が一切反映されない、素材の味オンリーのrawのみ。
jpegを保存しないのは力を注いでカメラの画質に個性を与えたメーカーの設計者さんたちさんに対して申し訳ない、という気持ちが今でも強い。でも現実に使っていないものを保存し続けるのは無駄。撮影直後にカメラ内蔵のCPUでjpegを生成する消費電力と書き込み時間の無駄。
そんな無駄はやめていい。やめればバッテリーの持ち時間が長くなるかもしれないし、ストレージ(メモリカード)の余裕は増す。いいことずくめ。
もしカメラが生成したjpeg(SOOC=撮って出し)が必要になったら、後からカメラ内raw現像すれば良い。毎度毎度撮影のたびにほぼ用途のないjpegを生成するのはまったくの無駄。jpegいらないじゃん。jpeg保存しない方がいいじゃん。
……と、割り切ることにしたのが前回の記事の趣旨でございます。吹っ切れました。
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次に、別の方がshio.iconの記事をシェアして、「そもそも現像とやらがめんどくさくって、rawを使ったことがない」とコメントしていらっしゃいます。なるほど、rawを回避する理由に「現像」があるのですね。
rawファイルをMac/iPhone/iPadに読み込んだ場合、その扱いはjpegとまったく同じです。単純に読み込んだだけで、普通に写真として閲覧できます。最初から「現像」されているので、現像作業は発生しません。
rawファイルにあるのはメリットだけ。その画像をエディット、加工する場合に、jpegファイルより調整できる範囲が遥かに広い。jpegより良い点がある以外特殊なことはなく、ただの画像ファイルです。
なのでshio.iconは「raw現像ソフト」とも呼ばれていたPhotoshopやLightroomといったアプリを持っていません。必要を感じない。Mac/iPhone/iPadにrawファイルを読み込んだらそのまますべてのアプリでjpegと同様に写真として扱えるからです。iPhoneのカメラで撮影したrawファイルをそのまま普通に写真として扱えるのと同じことです。
Macは2005年4月29日にリリースされたMacOS X 10.4 Tigerで「ImageIO」と「Digital Camera RAW Compatibility」が搭載され、Quick Look やプレビュー.app でRAWファイルの閲覧が可能になりました。初期はCanon、Nikon、Olympusなど限られたモデルのみ対応していましたがその後、OSのアップデイトによって次第に全メーカーの全カメラに対応し、発売される新しいカメラにも即座に対応するようになりました。
2007年10月26日リリースの「Mac OS X 10.5 Leopard」でraw対応はImageIO経由で継続され、2009年8月28日リリースの「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」ではOSの改善に伴い、ApertureやiPhotoでのRAW対応が強化されました。特に10.6.4(2010年6月15日)でrawの互換性が向上しています。2011年の10.6.5そして「Mac OS X Lion」からは、「Digital Camera RAW Compatibility Update」で対応カメラを追加するようになりました。2014年の「Mac OS X 10.10 Yosemite」でshio.iconも愛用していたプロ用の写真アプリAperture3が非推奨扱いになり、「写真(Photos)」アプリへ移行しましたが、OSレベルでなされていたraw対応はそのまま継続され、現在のmacOSに至っています。 したがって、20年前の2005年以降、Mac(そしてその後のiPhone/iPad)においてはOSレベルで各カメラのrawに対応しており、Mac/iPhone/iPadの全アプリでjpegとまったく同様にrawファイルを「写真」のファイルとして扱えます。「現像」という作業はどこか別世界の話だと思います。
このような考察のきっかけとなる「問い」を立ててくださったお二人に感謝申し上げます。どうもありがとうございました😊
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